コラム−11月12日
TPP参加ノー
野田首相はTPP(環太平洋連携協定)について、「交渉参加にむけて関係国との協議に入る」と表した。12日からハワイ・ホノルルで始まるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会合に出席、オバマ米大統領との首脳会談で、米国の要求を受入れる姿勢を示す▼
首相は国民に何も説明していない。世論調査(共同)では78lが「政府はTPPに参加した場合の影響を説明していない」と回答。国会論議では野党の追及に、まともに答えられない。民主党内でまとめた「提言」も反対・慎重が「多数」で、「慎重な判断」を求めた。44道府県議会が「反対」「慎重」の意見をあげた▼
首相は交渉参加を表明じたが、すぐ交渉に参加できるわけではない。すでに交渉に参加している9ヵ国の同意が必要で、米国では貿易交渉の権限を持つ議会の承諾が必要だ。手続きに必要な時間は最低でも90日以上だという▼
TPP参加は農業や食の安全、医療など“国のかたち”を変える大問題。反対運動を盛り上げ、参加表明を撤回させよう。(11月12日)