コラム「凡言録」より4月14日


東・関大震災−4−14

いわき市の渡辺市長が久之浜の住民が避難している湯本の避難所にきて、久之浜地区の「屋内退避」を解除する、とのべた。官房長官が指示したことを首長が変更する裁量があるのか。風評被害が怖いからだけでは判断できない


▼久之浜の津波披災地は瓦礫の撤去が進んできた。道路は両脇にゴミが寄せられ、車が通れるようになった。重機による家屋の取り壊しも行われている。家々の戸や壁などに、「壊して結構です」「壊さないでください」と、家主が意思表示した紙が張ってあった


▼従兄弟の家跡にまた行ってきた。きのうは従兄弟の63歳の誕生日だった。妻と妹が来て花東を玄関だった辺りに置いた。「早く帰ってきて、いつまでも待っている」と手紙が添えてあった


▼「男、50歳〜70歳。身長172a、体重70`、白髪」という遺体の特徴から、もしや夫では、と妻は警察に行った。心当たりがある他の家族も来ていた。遺体が見つかった場所が、久之浜の南10`ほどの沼ノ内漁港内だというので、夫ではないと思い、帰った。(4月14日)


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