コラム−11月15日

B級グルメ


焼きそばは入学前の子どもの頃から好きだった。小遣いを貰って町内の「オミササ」と呼ばれる店で、ソースの焦げた匂いに引き寄せられて買った。ピンク色の夢へ粗末な紙に盛った焼きそばを、指で口に運んだ。熱いと感じた記憶はない▼


「味はA級、値段はB級」で地元に愛されているご当地グルメの祭典「B-1グランプリ」が姫路市で開かれた。被災地からも福島の浪江焼きそば、石巻の茶色い焼きそばが出展した▼


浪江焼きそばは地元では愛されていたが、町外で有名になったのは大震災後。全町が癖難を余儀なくされ、避難した二本松市で、故郷を懐かしむ人たちのために営業を再開した。うどんほどの太い麺が特徴と聞くが、食べたことはない▼


「Bl-グランプリ」には全国から63団体が出展。来場者は51万5千人と大変な人気。客が投票した割り箸の重さで順位決める。1位は岡山県真庭市の「ひるぜん焼きそば」。鶏肉と蒜山高原のキャベツを使い濃厚なみそ味だ。浪江焼きそばは4位、石巻焼きそばは6位だった。(11月15日)

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