コラム−11月16日
アンポ柿闘争
カキの原生地は中国、朝鮮、日本だ。日本には1000内外の品種あるといわれ、多くは「会津みしらず」とか「蜂屋」とか、地方の品種だ。日本人はカキの実がなっている風景を子どもの頃から見ており、日本の原風景いわれる▼
局いカキの木についた沢山の実が収穫されず、放置される悲しい風景は、高度成長の頃からではなかったか。村から若い者が出ていって、カキの実を取る人手が少なくなった。以前なら木守り柿といって、小鳥のために2,3個残す優しさがあった。「残り柿ここ秋篠の小禽らに」(石原舟丹)▼
今年はカキの出来がよく、どこの庭の柿の木も沢山の実をつけている。木守り柿の2、3個どころではなく全然収穫されない。原発事故で実が放射性セシウムで汚染されてしまった。干し柿にすると、放射能が濃縮するというから、恐ろしい▼
福島県北農民連は安保闘争ならぬアンポ柿闘争をやった。東電と直接交渉し、損害量は過去最高数量とし、廃棄処分した費用も賠償するなど全面賠償を確約させた。(11月16日)