コラム−11月3日

親を自慢する

小淵恵三首相の業績は、と問われて、はてな、と思う。首相になる以前の小淵首相の印象は、竹下内閣の官房長官を務め、昭和天皇死去のさい「平成」という新年号を記者会見で披露したことだ▼

ニックネームの多さでは、歴代首相のなかでもトップクラス。「凡人」は田中真紀子さんの命名。自民党総裁選に立候補した梶山静六の「軍人」、小泉純一郎の「変人」にたいする「凡人」だった。「真空総理」「冷めたピザ」「ぼきゃ貧」もある▼

中選挙区制の時代は群馬3区選出。福田赴夫、中曾根康弘の大物がいて、小淵は自ら「ビルの谷間のラーメン屋」と評した。在職中に亡くなった小淵首相の後継は娘の優子さん。自民党の代表質問に立つまでになった▼


「“冷めたピザ”といわれた父と、“ジョウ一を自認する野田総理だが、直面する課題にたいする姿勢は全く違う。小淵は宮沢元総理に蔵相をお願いし、金融危機に立ち向がう強いメツセージを発進した」と。「父親の自慢に使つ本会議」(千葉県・安延春彦=朝日川柳)(11月3日)

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