コラム「凡言録」より3月25日

「神話」とは古くから語り継 がれている、神を中心とした 物語だ。もつ一つ、「人間の 思惟や行動を非合理的に拘束 し、左右する理念や固定観念 」(大辞林)という意味もあ る。政府や電力会社は、「原発は安全だ、過酷事故は起こり 得ない」と言い続けてきた。 「安全神話」は東電福島第一 原発の炉心溶融という事実で 破綻した

▼「日刊スポーツ」 の「一ラム「政界地獄耳」は、 日本共産党が早くから原発の 危険を指摘してきたとして、 同党福島県委員会が07年7月 24日、東京電力にあてた申し 入れ文章を紹介している

▼「 福島原発はチリ(地震)級津 波が発生した際には機器冷却 海水の取水ができなくなる… 機器冷却系が働かなければ、 最悪の場合、冷却材喪失によ る過酷事故に至る危険がある 」と。東電は聞く耳を持たな かった。原発事故は共産党の 指摘の通りになってしまった

▼菅首相は原発事故について 「従来想定された上限をはる かに超える大きな津波が襲っ たため」というが。警告を無 視し、最悪の事態に備えなか った人災だ。(3月25日)

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