コラム「凡言録」より3月28日

福島県は07年に「津波被害予測」を発表していた。明治三陸地震(M8・6)、宮城県 沖地震(M8・2)、福島県沖高角断層地震(M7・7) の3つの場合を想定した津波 被害や浸水区域の想定だ

▼津 波は地震発生から最短34分で 到達。いわき市など2地点で 高さ8bに達する。最大死者 は467人、負傷者は264 5人建物全半壊4778棟 の被害予測だ

▼今回の東北・ 関東大地震はM9・Oの巨大 地震。警報は「津波警報」でなく「大津波警報」だった。 福島県の死者は28日現在、9 99人で、「被害予測」の最 大死者467人の2・13倍 になった。行方不明者は50 93人で、犠牲者はさらに増 える

▼福島県はこれまで、三 陸のような津波被害はなかっ た。海岸線が単調で、深く入 り組んだ湾が少ないためだ。 しかし、過去の記録では「慶 長16年(1611年)10月、 海辺津波、御領分の者700 人溺死」(相馬藩御経済略 記」)とある。また「延宝5 年小名浜の津波」では1677年11月、永崎で80余人が亡 くなっている。(3月28日)


コラム3月29日へ進む