コラム「凡言録」より4月18日
東・関大震災−4−18
東電はなぜベント実施にもたついたか。ベントをすれば放射能が外部に放出され大気を汚染する。企業責任が問われ多額の賠償が発生する。ベント実施は、出張していた清水社長の帰社待ちでなかったか
▼菅首相が12日午後6時に指示した炉心への海水注入を、東電は午後8時に実行した。これも勝俣会長の中国からの帰国待ちではなかったのか。海水を注入すれば廃炉は必至で、1基1000億円規模の費用が発生する。会社トップの判断がなければ出来なかった。それが爆発、放射能汚染になった
▼3月14日、2号機に異常が次々発生した。午後6時22分、燃料棒が露出の可能性。8時22分、炉心が溶融する可能性。10時22分、原子炉格納容器損傷の可能性。その頃、東電から官邸に「第一原発から社員を撤退させたい」との意向が伝えられた
▼菅首相は「東電は電力会社の役割を投げ出すつもりか。社長を呼べ」と。15日午前5時半すぎ、菅首相は東電本社に乗り込み、「撤退などありえない。覚悟を決めて」と大声をあげた。(4月18日)