コラム「凡言録」より4月21日


東・関大震災−4−21

原発事故から40日。東電は一事故の収東にむけた道筋」(工程表)を発表した。原子炉や使用済み核燃料プールを安定的冷却状態にし、放射性物質の放出を抑えることで、避難している人の帰宅を実現するとしている


▼「放射線量が着実に減少傾向となっている」こと(ステップ1)に3カ月、「放射線物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられている」(ステップ2)に、さらに3ヵ月から6カ月程度。工程表通り順調にいっても、避難者の帰宅は来年になる


▼放射線量が高いところでの作業は困難で、危険が伴う。2号機の原子炉格納容器の損傷を密閉する作業など工程表には様々な疑問がもたれている。東電の勝俣会長は「100lこれでできるというものではない」と


▼館野淳・元中大教授(核燃料化学)は「現状と、今後取り組むべきことを整理したという意味では一歩前進だが、工程表の時間では遅すぎる。放射性物質が環境中に大量に放出されている現状が、これから何ヵ月も続くといっているようなもの」と語る。(4月21日)


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