コラム「凡言録」より4月29日


東・関大震災−4−29

東電の清水正孝社長は国会でも、福島県民への謝罪でも、原発事故の原因は「想定外」の大津波だといい、人災だとは認めない。原子力損害賠償法へ原賠法)にある、事業者の責任免除を狙っているのではないか


▼福島県双葉町の社長が東電に損害暗償金の仮払いを求めた仮処分申立てで、東電側は今回の大震災が原賠法の「異常に巨大な天災地変」にあたり、「免責されると解する余地がある」として申立てを却下するよう、東京地裁に準備書面を提出した。東電の腹の内が見えた


▼枝野官房長官は原発事故の東電の陪償責任について、「最終的には裁判所が判断するが(原賠法の)免責項が適用されるとは考えられない」と強調。経済界から東電の賠償額に上限を設けるよう求める声がでていることについて、「上限があるから、これ以上補償しないということは許されない」とのべた


▼原発事故は周辺住民の生活を破壊した。事故は人災であると、東電に明確に認めさせ全面的に賠償させなければならない。それは東電との闘いだ。(4月29日)


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