コラム「凡言録」より3月17日
東・関大震災−7
双葉郡の病院から、いわき市に避難してきた患者14人が亡くなった。2人は避難所に来る途中、12人は避難所に入ってから亡くなった。避難所は県立高校で、医師、看護師がついていたが十分な医療ができなかった
▼義母のいる病院に行ったら、会津から迎えに来るバスで出発するという。妻が付き添って行くことにした。病院で放射線検査があり、妻の上着から放射線反応があった。脱ぐようにと。もう一人の付き添いの家族のマスクから反応があった。この人は外に出たことがないのに、被爆した
▼バスが到着するので、そろそろ準備をしましょうと、患者を車イスに乗せ、3階から玄関に降ろすのを手伝った。患者22人。寝たきり、脳梗塞の患者もいる。頭をタオルで覆ったのは放射線対策だ。午後1時前出発。手を振って見送った
▼今日の原発は3号機へ注水作戦。午前、自衛隊ヘリから4回。夕方、警察の高圧放水車が50メートルの距離から30度の角度で燃料棒保管プールを狙う。