コラム「凡言録」より4月9日


東・関大震災−4−9

原発事故について、共同通信が福島県の佐藤雄平知事、佐藤栄佐久前知事にインタビューした。両氏は異口同音に「裏切られた」といっている。どういうことか


▼雄平知事は「国、東電は『何重にも安全策を取っている』と繰り返し何度も言い続けてきた--裏切られた」。栄佐久前知事は「極めて大事な電源施設は何重にも防護されていると思っていたが、違った」


▼昨年5月の衆院経済産業委員会で、日本共産党の吉井英勝議員は地震や津波による「電源喪失」が招く炉心溶融の危険性を指摘。原子力安全・保安院の寺坂信昭院長は「論理的には考えうる」とのべ、現実には起こらないとしていた


▼06年の3月1日の衆院予算委員会では、当時の鈴木篤之原子力安全・保安院長は、外部電源やディーゼル発電機、蓄電器など多重、多様な電源設傭があり、他の原発からの電力“融通”も可能だから「大丈夫」と答えていた。「原発は安全」といって、全電源喪失の事態を考えて対処しておくべきことを、やらなかった。国民騙しが過ぎる。(4月9目)


コラム−4月10日へ進む


携帯対応−草木庵−震災報告トップへ進む