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震災報告19−4月18日に進む

4月15日(金) 晴れ。初夏のような気候でした。 毎月15日は、湯ノ岳平和観音奉仕会による清掃の日です。3月11日の震災で大きな被害は出ていませんでしたが、4月11日の地震により観音さんに亀裂が入り、大仏さんの台座が少しずれていました。

湯ノ岳慰霊碑・湯ノ岳大仏・湯ノ岳平和観音さんにも被害が

湯ノ岳平和観音さんの台座の亀裂

大仏さんの台座が7センチ近く移動

灯篭もづれ落ちそうでした。直しました。

花瓶が落ちたり、地震で連れていました。

湯ノ岳パノラマラインは、通行止めの範囲が広がり、紅茶の店のところからになっていました。

ハングライダーのあった所は、亀裂が起き危険な状態です。

いたるところ亀裂が走り、危険な状態です。

片側通行の表示があります。

丸山公園の枝垂れ桜

ワラビを採取しました

モモの花も咲いています。

桜の花は、7分咲きになりました。昨年よ一週間早いようです。

ニリン草も咲きました

ボケの花も咲いてくれました

自衛隊の緊急無線送信所になっているようです

今日、東京電力は、仮払い保証金なるものを提示したが、原発事故による被災者、避難民に対して、分裂と差別を助長すると思います。もちろん、今、生活困り先立つもの必要であることに対し、至急援助するのが当然あります。30キロと指定避難区域という。農民、漁民のことは一言も触れない。30キロ以上の出荷制限、漁業の操業不能の事態、さらに風評被害による業者、市民などなど、極めて不可解な東電の対応である。今回の原発事故は、国策として推し進めてきた。第一義的に東電、とか何とか言っている政府の対応も納得できないことです。貴重な、国内外からの義捐金も、何時になるか分らない状態だといっています。

数年前、陶芸小屋の屋根に自生していた山桜を路地に移植した物です。可愛く咲き始めました。

4月16日(土) 晴れ一時雨、西風強し。

4月16日、いわき市議会会派の一つ創生会は、講演会をいわき市労働福祉会館で開催しました。

「放射線からどう身を守るか!!」と題して、一時間半にわたり講演が行われました。講師は、崎山比早子氏・(元 放射線医学総合研究所 主任研究官・医学博士)でした。高木学校 原子力教育を考える会の崎山比早子さんは、原子力発電所事故に伴う放射線の健康影響を中心に話されました。 

この原発事故は若い人も、老人も、どんな政党も関係はない。真剣に聞く参加者

東海村の東海電原事故の被爆によるケロイド


この講演が始まる前、にわかに雲行きが怪しくなり、突風が吹き荒れました。雨も降り、帰ってニュースを見ると、いわき市好間町で竜巻が発生したとのこと。地震・津波・原発・土砂崩れ、そして竜巻。原発だけが人災だ。4月11日の地震で行方不明の営業マンが土砂崩れの現場から、遺体で発見されたとの報道がありました。また、田人の山間で、4.11の地割れを調査団が発見、大きな亀裂や1.8メートルの段差があり、長さ7キロにわたっていることが報道しました。

崎山比早子氏は、講演の中で、ころころ変わり、うそと虚偽の東電、原子力安全委員会、原子力保安院を犯罪者であると指摘し、報道機関でぬけぬけと説明している現状を批判するとともに、NHK、民放各社がそれを真に受け、報道している姿勢に鋭く批判しました。また、SPEEDIの発表は、スピードではなく、あまりにも遅すぎる点を指摘しました。

講演する崎山比早子氏

●市民科学者を目指す●市民の目線で科学を見る●市民の手に科学を取り戻す

医者としての立場から放射線量とリスク

講演に引き続き、休憩なしで質疑応答が行われました。

 崎山比早子氏は、降下物の拡散予測の発表もドイツでは、気象との一元化をして予測を出しているが、日本の気象庁は、桜前線や、花粉症の予測を出すだけの力を持っているのだから、出せない分けがない。気象庁に国にどしどし意見を言うべきであると指摘しました。

 一度いわきから横浜に避難したが、生活があるためいわきに戻ってきた。しかし、今後、子供のことを考えるとどのようにすべきか。また、布団など外に干した場合、叩けば放射能は、取り除くことが出来るか。講師の崎山比早子氏は、布団など叩けば、自分が吸ってしまう。マスクの着用がそんなに放射線を防ぐのに多大な効果あるとはいえない。

 米や野菜が、種子などになり、次の世代に実ったのを食する場合、問題はないのかの質問が出され、広島・長崎の例を出し、ほとんど問題は、無いとの答えでした。

 また、粉塵などの防止は有効だとの指摘。危険を察知したら直ちに逃げることが必要だと述べました。たくさんの疑問質問が出されました。

 1時半から始まった講演は、午後4時終了。当初、いわき文化センターでお行う予定だったそうだが、地震の被害と余震により危険性があるとのことで、会場の変更になったそうです。

配布のヨウ素剤を何度も飲んでしまった場合、気がついたとき止めれば、害はないことを説明しました。害があるのは、放射線であることを指摘しました。

震災報告18−4月15日〜4月17日

4月17日(日) 晴れ。丸山公園の桜も満開。小名浜のネットカフェでHPアップロードしました。今日、午後6時15分から「東日本大震災・原発震災緊急報告会」が平の労働福祉会館でいわき市原発の安全を求める会および原発の安全性を求める福島県連絡会の共催で開かれました。

 講師は、元立命館大学教授安斎育郎さんを招いて、開催されました。

 原発問題の取材で訪れていた、ルポライターの江川尚子さんも感想を述べられました。

 最初に、原発の安全性を求める福島県連絡会の代表早川篤雄さんが挨拶し、原発問題住民運動全国連絡センター代表委員の伊東達也さんが「復興にあたっての浜通りの課題」と題して基調報告がありました。休憩を取ら質疑応答が行われました。最後に元県議の長谷部敦さんが閉会の挨拶があり、午後9時前に終わりました。


開会の挨拶する早川さん(楢葉町からいわきに避難しているお寺の住職さんです。)

熱心に講演を聞く参加者の皆さん

基調報告する伊東達也氏

講演する安斎育郎氏

被爆地の土壌を採取し、今後放射線量を分析する

安斎育郎さんの講演の要旨

 福島原発の事故が起きたのは、「想定外の津波」のためとされるなど、想定できない事態で引き起こされたかのように釈明されています。しかし、東京電力はこれまで、あらゆる事態を想定して安全対策を取っているから、安全だと強弁してきました。

 安斉氏は、「大事故は想定外で起きるもの」と、1961年に米海軍の試験用の原子炉で起きたSL-1の水素爆発事故を紹介しました。

 この事故の原因は、作業員が自殺する為の制御棒を引き抜いたことだったといいます。思はぬ原因で事故が起きる典型的な例です。「想定できないものまで対策を取ることが必要」。安斉氏は、強調しました。安斉氏は、これまでの政治が「原発に反対する者を圧殺してきた」と指摘して、「本当の意味で国民が主権者となるよう、国の運営のあり方を考えていかなければならない」と語りました。

 放射線は、1000ミリシーベルト程度を一時に浴びると、吐き気や倦怠感などの急性障害が発生し、4000ミリシーベルトで一ヶ月以内に死亡、7000ミリシーベルトですべての人が死亡するといいます。では、少しずつならどうなのか。

 放射線の影響は、確定的影響と確率的影響があります。「この影響を無視してはならない」と安斉氏は、言います。

 一方100ミリシーベルトを越えて被爆するとガン発症の危険が増え、100ミリシーベルトで0.5%高まるといいます。日本人はほぼ2人に1人がガンになっている、つまり、ガン発症率はほぼ50%。100ミリシーベルトを全員が浴びても、ガンの発症率は、50.5%になるに過ぎません。1ミリシーベルトだと50.005%です。「これをどう見るかは、人によって違いますが客観的には、その程度のものとおさえてください」。さらに安斉氏はこのように述べました。

 「枝野官房長官の、“直ちに影響がない”という表現が、“やがては、影響がある”ととらえられ物議をかもしている」

 放射線の影響は、誰にでも出るわけではなく、出ない人もいるなど、あくまでも確率的な問題であり、「(数マイクロシーベルトという状況は)放射線を」苦にしてうつうつと過ごすべきではない」といたずらにおびえる必要がないことを説明しました。

 子供への影響については、「子供は放射線への感受性が高いので、より安全の側に立って考えることが必要であり泥まみれ、砂まみれになって遊ぶことは控えたほうが良い。市の教育委員会が基準を持つことが必要ではないか」と述べました。

 また、現在観測されている放射線について「大半が3月15日の爆発の際に飛散したものであり、当時排出されたキセノンにより一時高い値がでた。今は、地上に落ちた放射線を出す物質であるヨウ素とセシウムのうち半減期が8日間のヨウ素が減ってきているため放射線量が減ってきている」と分析しました。

 未だ事故が収まっおらず、原子炉周辺に重大な事態が続いているもとで、国や東電に対し「隠すな、うそつくな、意図的に過小評価するな」の姿勢をもち、「最悪に備え、最善を尽くせ」の立場で事故に対応することを求めていくことが必要だと語りました。

気象庁発表15日震度1以上の地震は全国で17回
震源地が福島県内で震度1以上の地震は、3回

2011年4月15日05:00: 0.0 37゜12.0'N 141゜12.0'E  30km M:4.1 福島県沖
最大震度:3

2011年4月15日18:50: 0.0 37゜42.0'N 139゜54.0'E  10km M:2.8 福島県会津
最大震度:1

2011年4月15日21:53: 0.0 37゜24.0'N 141゜30.0'E  10km M:4.5 福島県沖
最大震度:3

2011年4月15日22:44: 0.0 37゜ 6.0'N 141゜12.0'E  50km M:4.1 福島県沖
最大震度:3

4月16日の福島県内での地震速報値(午後4時現在)震度1以上は17回

気象庁発表16日震度1以上の地震は全国で22回
震源地が福島県内で震度1以上の地震は、回


 午前11時19分 震源茨城県南部 M5.9 震度5強茨城県鉾田当間、福島県では震度4を泉崎、白河東、双葉などで観測

2011年4月16日11:19: 0.0 36゜24.0'N 140゜ 0.0'E  70km M:5.9 栃木県南部
最大震度:5強

2011年4月16日13:20: 0.0 37゜36.0'N 141゜36.0'E  50km M:4.4 福島県沖
最大震度:3

2011年4月16日16:29: 0.0 37゜ 0.0'N 140゜36.0'E  20km M:4.1 福島県浜通り
最大震度:3

気象庁発表17日震度1以上の地震は全国で23回
震源地が福島県内で震度1以上の地震は、5回


2011年4月17日00:56: 0.0 37゜ 6.0'N 138゜42.0'E  30km M:4.8 新潟県中越地方
最大震度:5弱

2011年4月17日05:19: 0.0 37゜ 6.0'N 140゜54.0'E  10km M:4.5 福島県浜通り
最大震度:3

2011年4月17日14:38: 0.0 37゜ 0.0'N 140゜42.0'E  10km M:4.5 福島県浜通り
最大震度:3

2011年4月17日17:03: 0.0 37゜ 6.0'N 140゜48.0'E  10km M:4.2 福島県浜通り
最大震度:3

2011年4月17日21:51: 0.0 37゜ 6.0'N 140゜42.0'E  10km M:4.6 福島県浜通り
最大震度:3

2011年4月17日23:46: 0.0 37゜ 6.0'N 140゜48.0'E  0km M:4.4 福島県浜通り
最大震度:4

挨拶するジャーリストの江川紹子さん

司会の長谷部敦さん