コラム「凡言録」より10月20日

 「冷温」前倒し

 政府・東電は原発事故収束の道筋を示した工程表を改定した。来年1月まてとしていた工程表「冷温停止状態」など「ステップ2」の目標達成時期を「年内」とすることを明記した▼

理由として1〜3号機の原子炉圧力容器下部の温度が現在70〜80度台で「100度以下に到達」したこと、放射性物質の放出量が事故時と比べて8000万分の1、1時間あたり約1億ベクレルになったことなどをあげている。数値が適正かどうか、今後も冷温停止を継続できるかどうかを保安院が判断する▼

冷却は建屋地下に溜まった高濃度の放射能汚染水から汚染物質を減らして原子炉へ再び注水する。そのシステムがきちんと機能しているか。システムといっても屋外にホースをつ
なぎ、長さ4`にも及ぶ急ごしらえの仕組みだというではないか。システムが機能を失えば38時間で核燃料は溶融し始める▼

東電は冷温停止状態を維持し安全性をより高めるため、新たな原子炉注水設備を11月に設置する計画を発表した。工程表改定は新設備の後でよかった。(10月20日)

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