コラム「凡言録」より10月22日

 カダフィ殺害

69年の軍事クーデターで、リビアの政権を握ったカダフィ大佐は「緑の書」を掲げ、資本主義でも社会主義でもない「第3世界理論」を唱えた。代議制による民主主義を否定し、秘密警察によって国民を弾圧した。独裁政治は42年間続いた▼

リビアの両隣チュニジアとエジプトの民主化運動の影響を受けて、リビアでもカダフィ退陣を求めるデモが2月に起きた。軍事弾圧するカダフィ側と、NATOの支援を受ける反カダフィ派の国民評議会との内戦となり、追い詰められたカタフィ派は中部の都市シルトからの脱出を図ったが、国民評議会側の攻撃を受けた▼

カダフィはコンクリートの排水管の穴に隠れ
ていたのを、国民評議会の兵士に引きずり出された。テレビニュースではカダフィは兵士に殴られ、蹴られ、顔は血だらけ。「生かしておけ」の声も飛んだ▼

国民評議会のジブリル暫定首相はカダフィの死因について「戦闘中に頭に被弾した」というが、轟に生きていたことはテレビ画面で分かる。生かして裁くべきだった。(10月22日)

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