コラム「凡言録」より10月25日

カダフィの死因

独裁者といえども、リンチで虐殺してよいものではない。リビアの独裁者カダフィ大佐が反カダフィ派の国民評議会の兵士によって排水管の穴から引きずり出され、暴行を受けた。国民評議会の報道官は「検視の結果、大佐は頭部と腹郡に銃弾を受けた」といっている▼

国連人獲人権高等弁務官事務所のコルビル報道官はカダフィ大佐が拘束されたさいのビデオ映像で、「生きたまま拘束され、その後、死亡している」と指摘。「その点について調査を必要がある」とのべた▼

捕虜の虐待・脅迫・殺害は捕虜の人道的扱いを定めたジュネーブ条約に違反する。ロシアのラプロフ外相はカダフィ大佐は捕虜として扱われるべきだったとして、調査を要求した▼

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは声明を発表。「もしカダフィ大佐が捕まった後に殺されたとすれば、それは戦争犯罪であり、その責任を負う者は裁判にかけられるべきだ」とのべた。大佐の遺体は市民に公開されたが、顔の左側にある銃創は顔を横向きにして隠された。(10月25日)

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