コラム「凡言録」より10月29日

野田首相の所信

野田首相は所信表明演説に詩を引用するのが好きらしい。先に相田みつをの「どじょう」を引いた。今度は仙台市の若き詩人、大越桂さんの詩「花の冠」だ。嬉しいなという度に/私の言葉は花になる/だから/あったらいいなの種をまこう/小さな小さな種だって/君と一緒に育てれば/大きな大きな花になる」▼

この感動的な詩を、野田首相は自分の施策へ導く枕としている。「希望の種」をまきましょう、と首相はいうが、演説でまいた種を国民は「あったらいいな」と感じるだろうか▼

まず庶民増税だ。「復興」をまぶして所得税、個人住民税を引き上げる。法人税は5l下げたうえで付加税を3年課税し、実質は2lの減税だ。TPP(環太平洋連携協定)への参加は「しっかり議論し、早期に結論だす」といい、国民の批判、不安には応えない▼

米国の圧力に屈し、沖縄県民の反対を無視して米軍普天間基地の辺野古「移設」を強行しようとしている。新基地建設への環境影響評価を年内に提出する、と米側に表明している。(10月29日)

コラム10月30日へ進む

コラムトップへ戻る


携帯対応−震災報告トップへ進む


携帯対応草木庵トップへ戻る