コラム「凡言録」より10月7日
GDPとGNH
ヒマラヤの王国プータンのジグメ・シンゲ・ワンチュク前雲40隻明国や社会の発展にあたって個人の幸福を重視する「国民総幸福」(GNH)という概念を提唱した。いまGNHに再び注目が集まる▼
GNHは社会の発展は物質的な豊かさの追求だけでなく、精神的な豊かさや国民の幸せの実現が不可欠だとする考えだ。GNP(国民総生産)に代わる概念とされる。GNPは一国の生産規模・経済規模を表す指標で、経済成長率はGNPの増加率だ▼
7月の第65回国運総会は加盟国が自国の社会・・経済発展の度合いを計る際、国民の“幸福度”をより重視するよう求める決議を全会一致で採択。「公共政策の指針として、開発においては(国民の)幸福追求の重要性をより重んじるような、追加的な措置を繰り上げる」ことを加盟国に要請した▼
また幸福の追求は「基本的な人類の目標」であり、国連「ミレニアム開発目標」を体現している。GNPは「一国における国民の幸福を正確に反映するようにできていない」と指摘した。(10月7日)