コラム「凡言録」より5月13日

「あたご」判決


08年2月、海上自衛隊のイージス艦「あたご」と延縄漁船「清徳丸」(千葉・新勝浦漁協)が衝突、漁船が沈没して漁師親子が亡くなった。「あたご」の当直十官2人が業務上過失致死罪などに問われたが、横浜地裁(秋山敬裁判長)は刑事責任は問えない」と、2人に無罪を言い渡した▼


裁判では清徳丸の航跡が争点となった。裁判長は検察側が作成した航跡図について、「航跡の特定方法に問題があり、前提とする証拠の評価を誤ったもので、検察側の主張を認めることはできない」と指摘。被告側の主張通り「あたご側に回避義務はなく、両被告が注意義務を負うことにはならない」と▼


これは衝突の原因は「清徳丸」を右に見ながら回避行動を取らず直進した「あたご」にると認めた海難審判所の裁決や防衛省の調査報告違う▼


全長165bの「あたご」は常時360度監視でき高性能レーダーを搭載。艦橋や後甲板に見張りが立ち、艦橋の中では当直士官や操操舵員が周囲を目視していた。それでも漁船が悪いというのか。(5月13日)


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