コラム「凡言録」より5月14日
原発と人類@
不破哲三さんの原発災害の話を「赤旗」で読んだ。共産党が党内で開催している「古典教室」の補講で、テーマは「原発災害どう考えるか」だった▼
そもそも、人類が核エネルギーを発見したのは1930年代。火の発見に次ぐ「第2の火の発見」と呼ばれるほどの人類史的な大発見だった。核エネルギーはものごく巨大で、同時に強烈な放射能つきものだった。核エネルギーを使うには強烈な放射能を制御できなければならない。それは最初から分かっていた▼
ナチス・ドイツは核エネルギーを使って爆弾を造れないかと研究を始めた。ナチスに先に開発されたら大変なことになる。米国は科学者を結集してして原発研究を始めた。ナチスドイツは原爆を製造しないまま、敗北した▼
競争相手がいなくなったが米国は研究を続け、ついに2種類の原爆を造った。ウラン型は8月6日広島に、プルトニウム型原爆は同9日長崎に投下された。原爆投下は戦争終結のためでなく米国が企む戦後の世界政治のために必要なことだった。(5月14日)