コラム「凡言録」より5月16日
原発と人類B
冷却する水が止まると膨大な熱が出しっぱなしになり暴走が姶まる。核燃料の熱がどんどん高まって核燃料が壊れ始める。30分もたてば融けだしてばらばらになり、2時間で原子炉がめちゃくちゃになるといわれる▼
水が止まらないようにしたらいいというが、あらゆる場合を考えても水が止まらないようにすることができないのだ。これは軽水炉のもっている構造上の弱点だ▼
原子炉の危険性は軽水炉だけではない。どんな型の原子炉も核エネルギーを取り出す過程で莫大な「死の灰」を生み出す。どんな事態が起こっても、「死の灰」を原子炉の内部に完全に閉じ込める技術は、まだない▼
原発は「未完成の技術」といわれる、もつ一つの弱点は使用済み核燃料の後始末ができないことだ。使用済み核燃料は「死の灰」の塊。出力100万`hの原発だと毎日3`のウランを消費し、3`の「死の灰」が出る。高レベルの放射能、半減期が何千年というのも含まれる。これが処理できず溜まる一方。原発は人類史上の大問題だと考えた。(5月16)