コラム「凡言録」より6月17日

原発依存脱却へ


福島県復興ビジョン検討委員会(座長・鈴木浩福島大名誉教授)は東日本大震災からの復興指針を県に提言する有識者会議だ。県が提示した素案の「たたき台」が「原子力災害の克服」としたのを、検討委員会は一脱原発一を鮮明にした基本理念案にまとめた▼

基本理念案の骨子は「原子力に依存しない、安全・安心で持続的に発展可能な社会づくり」「ふくしまを愛し、心を寄せるすべての人々の力を結集した復興」「誇りあるふるさと再生の実現」とした▼

論議では「賠償問題はあるものの、東電が福島に投資してきたビジネスの関係を絶ってい いのか」という疑問もだされたが、異論なく了承されたという。委員会メンバーの一人山川充夫・福島大教授は「福島が脱原発と言わないで、どこが言うのか」。座長の鈴木浩氏も「原発へのスタンス(姿勢)を明確にしないと、福島の復興ビジョンは始まらない」と強調した▼

本当にそう思う。が、県民のなかには原発で雇用が生まれたという考えで、脱原発に躊躇する者もいる。複雑だ。(6月17日)


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