コラム「凡言録」より6月19日
原発避難者の数
福島第一原発事故で放射線量が高い地域は「計画的避難区域」として強制的に避難させられている。そのほかにも局地的に放射線量が高い地域(ホットスポット)がある。政府は「特定避難勧奨地点」に指定し、住居単位で避難を支援する▼
ホットスポットは「計画的避難区域」で全村避難の飯館村に隣接する伊達市月館町相葭(あいよし)、同霊山(りょうぜん)町石田、小国、南相馬市原町区大原など、年間20_シーベルトを超える地点だ。とくに妊婦や子どもがいる家庭には避難を促し、避難場所を紹介する▼
原発事故による福島県民の避難者数は全体が正確には杷握されていない。警察庁のまとめでは2万人となっているが、これは県内の避難所にいる人数だけ。福島県のまとめでは全都道府県に35557人(6月6日現在)。松下経産副大臣の国会答弁では避難指定医域外に避難した人は11万3000人だ▼
阿久津内閣政務官は政府の緊急災害対策本部発表に警察庁のまとめを使わないことにしたと明かした。実態把握がてんでんこでは困る。(6月19日)