コラム「凡言録」より6月28日

 

 浜田政務官

菅首相は当選1回の自民党・浜田和幸参院議員(鳥取選挙区)を一本釣りして、復興担当の総務政務官に任命した。段取りしたのは連立を組む国民新党の亀井代表。首相の命を受けた枝野官房長官が浜田氏に打診した▼


浜田氏は「復興の仕事をするために党籍が障害になるならば、大きな目的のために小さな障害は乗り越えていきたい」と、恰好よく語った。自民党に離党届を提出し、菅首相の要請を受け入れた▼


「政界一寸先は闇」というほどではないが、民主党幹部には寝耳に水の人事だった。自民党の大島副総裁は「わが党に対する挑戦だ」と怒った。国会運営がうまくいかなくなることは目に見えている。衆参ねじれを解消したいなら、野党から6人を寝返りさせねばならない。首相の意図がよく見えない▼


はっきり見えることは、民主党と自民党の間には政治路線に基本的な違いがないということ。垣根はあるようで、ない。退陣を迫られている菅首相のなりふり構わぬというか、破れかぶれというか。何ともおかしな人事だ。(6月28日)


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