コラム「凡言録」より6月29日
全県民健康調査
福島県は原発事故を受けて、200万全県民の健康管理調査を8月から実施する。問診表を配付して外部、内部の被曝量の推定値を算出する。調査は30年以上にわたって追跡するという。警戒区域や計画的避難区域住民の先行調査が27日から始まった▼
警戒区域の浪江町の10人が福島市の仮設住宅をバスで午前6時半に出発し、千葉市の放射線医学総合研究所(放医研)に正午頃に到着、内部被曝の検査を受けた。事故発生から3か月半後の検査に、熊田和枝さん(35)は「遅いと思う」と語った▼
問診表の質問項目は@自宅や勤務先の建築構造A3月11日から25日までの行動B3月26日以降の主な外出先などの生活パターン---E3月中の家庭菜園の野菜や家畜の牛乳などの摂取量F3月中に飲用した水の種類と摂取期間など▼
県は問診表を書くのに記憶を呼び戻すため、原発事故発生後1カ月程度の主な出来事や行事、天候などを記したカレンダーを配るという。手元のメモを見たが、滞在の時間、場所まで詳しく書くのは今ては無理だ。(6月29日)