コラム「凡言録」より6月3日
菅内閣不信任案
一天にわかにかき曇り、雷鳴
と稲妻、激しい大雨がくると
思われた。それが、ぱらぱら
の小雨で雷雲は去った。菅内
閣不信任案採決はそんなもの
だった▼
自民、公明、たちあ
がれ日本の3党が菅内閣に対
する不信任案を衆議院に提出
した。民主党の小沢元代表、
鳩山前首相も賛成する意向で
党内造反者は70〜80人でると
予想され、不信任案の可否は
予断を許さない情勢とみられ
た▼
不信任案採決の前、民主
党は代議士会を開き、菅首相
は「大震災への対応に取り組
む、このことに一定のめどが
ついた段階で、若い世代の皆
さんにいろいろな責任を引き
継いでいきたい」と表明した
▼
鳩山氏は代議士会前に菅首
相と会談。確認文書を交わし
て、不信任反対に。小沢氏は
本会議を欠席した。これで賛
成に回るとみられた議員の多
くが反対に転じ、不信任案は
大差で否決された。共産党は
棄権、社民党は欠席した。自
民党の谷垣総裁が不信任採択
後について「確固たる展望が
あるわけではない」とのべた
ように党略的で、無責任な不
信任案だった。(6月3日)