コラム「凡言録」より6月4日
大連立の動き
不信任案否決の後は民主と自民の大連立推進の動きだ。民主党の岡田幹事長は「期限とテーマを決めて、大連立というか、各党協力の体制をつくることを目指したい」と。自民党の石原幹事長は「民主党が新リーダーを決め、政策を詰めて期限を区切った上で、何らかの新しい政治の枠組みが必要だ」と応じた▼
民主党が仕掛けたようだが、自民党の谷垣総裁は1日の党首討論で「菅首相が辞めれば、党派を超えて団結する道はいくらでもできる」とのべていた。不信任案提出も「菅降ろし」で民主党を揺さぶり、あわよくば分裂させる狙いが見えた▼
同党の石破政調会長も「菅を倒すという目的さえ一致すればそれでいいのだ、という理由だけで共に行動しようとしたことはやはり無理があった」と不信任案の大義の無さを認めている▼
菅内閣の震災・原発事故への対応は遅くて不十分だ。「国難の時だから挙国一致」では大政翼賛だ。震災に便乗した悪政の企みは許せない。被災者救援と原発事故収東で、各党は一致して全力をあげよ。(6月5日)