コラム「凡言録」より7月19日

ステップ1達成?

東電は原発事故の収東に向けた工程表を5月に見直し、3ヵ月間の「ステップ1」で「循環注水冷却の確立」を進めるとした。細野原発担当相は17日、テレビ出演で「最終的には安定的な冷却を達成し、水素爆発の危険性をなくすというステップ1は達成できた」とのべた▼

「循環注水冷却」は、原子炉への注水でタービン建屋地下などに溜まった高濃度汚染水をポンプで汲み出し、放射能や塩分を減らして、再び冷却水として原子炉に戻すものだ▼

7月の「赤旗」紙面を繰って循環注水冷却に関する記事を拾った。「汚染水処理システムはトラブルが続き、たびたび運転停止」(2日付)。「1号機で4日、1時間あたり約3・7dの注水量が3dに低下し、警報が鳴った。低下の原因は不明」(6日付)▼

「汚染水を移送している集中廃棄物処理施設の水位が満杯近くまで上昇。東電は15日、システムの運転を止めて、予定通り処理が進まない理由を調査する」(16日付)。それでいて「ステップ1達成」というのは、信用できない。(7月19日)


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