コラム「凡言録」より7月21日
セシウム牛肉
福島県南相馬市の畜産農家から出荷した牛11頭の肉から、3200〜1530ベクレル川の放射性セシウムが検出された。国の基準1`あたり500ベクレルを大幅に超える。福島原発事故で汚染した稲わらを牛に与えたのが原因だ▼
セシウム牛肉は同県浅川、郡山、喜多方、相馬、二本松、本宮、須賀川、白河、会津坂下からも出荷されていた。出荷した農家14戸、出荷頭数は554頭になった。多くの農家は屋外保管の稲わを牛に与えないよ求めた国の通知を知らなかったといっている▼
山形、新潟両県でも汚染された稲わらが見つかり、両県の94頭が出荷されていた。汚染が疑われる福島、山形、新潟3県の牛肉は42都道府県に流通していることがわかった▼
政府は検査体制を確立するまで福島牛を出荷停止した。出荷停止でも牛に餌を与んなければなず、費用がかさむ。畜産農家は風評被害を恐れ、解体された牛の全頭検査を求めている。稲わらの多くは原発から百`以上離れた宮城県北部からの購入が多い。稲わら業者も被害者だ。(7月21日)