コラム「凡言録」より8月4日
甲子園代表校
全国高校野球選手権大会(甲子園大会)は6目開幕する。今年の代表校は公立15校私立34校で、相変わらず私立が多い。私立が強い訳は、野球特待生制度で素質のある選手を全国から集めるからだ▼
野球技術が優秀な生徒を優遇する野球特待生を申告したのは今年376校。高野連が定めた指針は「1学年5人以下」だが、指針に反しても罰則はない。今年の代表校私立34校のうち20校は特待生申告校だ。福島県代表の聖光学院も含まれる▼
聖光学院でベンチ入りした18人のうち県外出身者は10人。出身県をみると、ピッチャー兵庫、キャッチャー栃木、ファースト福島、セカンド宮城、サード茨城、ショート神奈川、レフト福島、センター埼玉、ライト福島となっている▼
学校は福島県北の伊達市にあるが、県北出身者は3人。他県の出身者で郷里の代表校が構成されているという批判は表面には出てはいない。地元マスコミは「がんばれ」「8強以上はいける」と興奮する。甲子園が特待生学校ばかりになっては、詰まらない。(8月4日)