コラム「凡言録」より9月15日

 知事の責任

大震災から6ヶ月前に開かれた記者会見で、佐藤雄平福島県知事の責任を問う質問がでた。「3・11まで知事が進めてきた施策と、今日の福島県が置かれた過酷な状況を照らし合わせ、知事は謝罪すべきだ、という県民の声どう受け止めるか」と▼

知事は「原子力政策については、事業、経産省、保安院から安全性をお聞きし…幾重にも安全性を確認し…」とのべ、「私自身、裏切られた思い」で、「責任というのは違う」とのべた▼

前知事は東電のトラブル隠しが発覚したのを機に、県が認めなければ福島原発を運転できないようにした。前知事が汚職事件で失脚したのは、謀られたという見方もある。3年前に交代した現知事は原発への態度を軟化させ、昨年8月にはプルサーマル計画を容認した。事件後は原発の稼働はありないと叫ぶ▼

なぜ戦争に反対しなかったのかという反省と同様に、なぜ原発に反対しなかったのかと悔やみ、原発廃止へ多くの人が立ち上がった。政治家、マスコミ、研究者の反省はとくに求められる。(9月15日)


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