コラム「凡言録」より9月16日
ヒマワリの効果
ヒマワリを植えようと久之浜で4月頃に種が配られた。5月頃には苗が町のあちこちに、「どうぞ、お持ちください」と置かれた。自宅の庭、畑、公園、川の土手などに、たくさんのヒマワリが植えられた。ヒマワリは放射性物質を吸収するらしい、との期待だった▼
ヒマワリは「日に回る」。オーキシンというヒマワリの生長ホルモンが太陽の動きとともに移動し」、若い茎はつねに太陽の方重同いて回る。花が開くとほとんどが東の方を向いて、動かない。直径30aもある大輪がきわやかに咲いた▼
農水省が飯館村と川俣町の田畑で放射性物質を取り除く技術の実証試験を行っていた。ヒマワリを植えて放射性セシウムを吸い上げる方法では、ヒマワリが吸い上げる土のセシウム濃度は2千分の1にとどまり、ほとんど効果がないことがわかった▼
最も効果のあった方法は芝、牧草ごと剥ぎ取る方法でセシウム97l減。表土を削り取る方法は75l減。ヒマワリは成長すると根が地下1b以上も伸び、土の表面のセシウムは吸収しにくい。(9月16日)