コラム「凡言録」より9月18日
「明日の双葉し」
東電の福島第一原発(6基)と第2原発(4基)はすべて福島県双葉郡の4町に建設されている。第一原発の建設は71年から79年。さらに福島第二原発の建設に向けて地元住民への大宣伝が行われた。そのときの資料が、いわき市で開催の第8回平和のつどいで展示された▼
自民党の機関紙「自由新報」73年9月11日付「原発特集号」の1面は「原発建設で双葉の未来を」の凸版横見出しに福島第一原発の大写真。「明日の双葉をひらく会結成」の記事では、双葉郡の各町に町長を先頭にした「ひらく会」が結成され、「原発建設に大いに協力を申す」とある▼
2面は「原子力発電は世界の大勢」の横凸版見出し、原子力発電所の安全性」「放射能管理」の2つの記事で、原子炉には何重にも安全装置が取り付けられ、関東大震災の3倍の地震でも壊れない。原発の周辺が放射性物質で汚染されることはないと▼
「原発建設を促進し、豊かな町づくりを進めよう」などのビラが大量に町に張られた。38年後、双葉郡は原発で破壊された。(9月18日)