コラム「凡言録」より9月24日
回転ドア首相
野田首相は国運本部でオバマ大統領と初めて会談した。ドジョウが海を渡って何を話し合ったか。懸案の米海兵隊普天間基地の移設について、大統領は名護市辺野古へ新基地を建設するとした日米合意の履行を迫った。「結果が必要だ」と▼
首相は「引き続き日米合意に従って協力を進めたい。沖縄の人びとの理解を得るように全力をつくす」と約束した。沖縄県民は普天間基地の県内「移設」に反対し、基地の即時・無条件で撤去を求めている。それが県民の総意だ。ドジョウ首相は大統領に基地撤去を要求すべきだ▼
オバマ大統領は就任後、毎年9月の国運総会で日米首脳会談を行っているが、相手の日本は毎年違う首相だ。個人的な信頼関係で日米関係を進展させるのは無理、と米側は苛立つ。ニューヨーク・タイムズ紙は「回転ドア首相」と皮肉った▼
小泉首相の後は、安倍、福田、麻生、民主に代わっても鳩山、菅、野田と回転ドアから次つぎと別な顔が出てくる。首のすげ替えは2大政党支配が揺らいでいることの証明とみた。(9月24目)