コラム「凡言録」より9月26日
パレスチナ
パレスチナ問題は、ややこしい。発端はアラブ(パレスチナ)人が住む土地に、欧州での迫害逃れたユダヤ人が19世紀末から入植し「祖国」建設をめざしたことだった。ユダヤ人は紀元1世紀、ローマ帝国への反乱を鎮圧されて以後、世界各国に移住し、「祖国」を持たない▼
英国の委任統治領だったパレスチナを、国連は第2次大戦後ユダヤ人とアラブ人の領土に分割、ユダヤ人はイスラエルを建国した。周辺のアラブ諸国がイスラエル領に侵攻して中東戦争となったが、敗北した。イスラエルの領土拡張とパレスチナ難民の大量発生というパレスチナ問題が今も続<▼
パレスチナ自治政府のアッパス議長は国連に加盟申請書を提出。国連総会一般討論でイスラエルによる占領の苦難を終わらせるときがきたと強調、「アラブの春でアラブ民族は民主主義を求めた。そして今パレスチナの春−独立を求めるときだ」と訴えた▼
イスラエル寄りの米国は、安保理でパレスチナ加盟に拒否権を発動すると公言。各国に圧力をかけている。(9月26日)