コラム「凡言録」より9月30日
イチロー、残念
大リーグ・マリナーズのイチロー選手は最終戦のアスレチックス戦で3打数無安打、今季の安打数は184本で終わった。11年連続の200本安打は成らなかった。打率も2割7分2厘で、日本のオリックス時代から17年続いていた打率3割も途切れた▼
「なぜか晴れやかですね。ようやく200を続けることに追われることがなくなったので、ちょっとホッとしてます」と語った。イチローにしても、200本を続けるのに、心に負担感があったのか▼
数字をみると、一昨年18試合しかなかった無安打の試合が、今年は47試合もあった。安打の4分の1をしめる内野安打も36本と少なかった。足が衰えたのかといえば、盗塁は40と、昨年より2つ少ないだけ、イチローは「体はずっと元気だった。普通は体がしんどぐなって、それを心で支える。その順番がまったく反対。折れた心を体で支えていた」と▼
イチローはまもなく38歳。来季は何をめざすのか。通算最多4256安打のピート・ローズを超える、11度目の200本を期待する。(9月30日)