コラム−12月25日
ロシア下院選挙
20世紀初頭のロシアで、ニコライ2世とアレクサンドラ皇后に取り入って、権力を振るった僧侶がいた。怪僧ラスプーチンといわれた。ロシアの現プーチン首相と名が似ているが、関係はないようだ▼
プーチン首相は大統領を務めたあと、大統領職はメドベージェフ氏に譲って、首相を務めている。来年3月の大統領選にまた立つ。4日投票の下院議員選挙(定数450)で首相率いる統一ロシアが238議席を獲得したが、現有315議席から大幅後退だ。プーチン長期政権への反発と見られる▼
選挙直後から選挙に不正があった、と首相退陣を求めるデモが起きた。10日にはモスクワで5万人集会が開かれ、参加者は「投票を盗むな」「プーチンなきロシアを」などと叫んだ。数十の都市で抗議集会・デモが行われた▼
統一ロシアが不正をしたと、インター・ネット動画投稿サイト「ユーチューブ」に、投票箱に記入済の投票用紙の束を人れている映像が映された。国際監視団も不正が多かったと発表した。首相への支持率は急落した。(12月25日)