コラム−12月3日

福井事件再審へ


福井市で1986年3月女子中学生が殺害された。殺人罪が確定し、7年服役した前川彰司さん(46)が行った再審請求にたいし、名古屋高裁金沢支部(伊藤新一郎裁判長)は再番開始を決定した。前川さんの25年の訴えが認められた▼


事件から7ヵ月後、警察は前川さんの知人などの証言をもとに、前川さんを逮摘した。前川さんは一貫して無実を主張。ほかの冤罪事件にみられるような虚偽の「自白」もしていない。一審は「証言は信用でず、犯行を裏付ける物的証拠もない」と無罪判決。だが二審判決は「証言は信用できる」と、懲役7年言い渡した▼
検察は有罪立証に不利な「消極証拠」を提出しない場合が多い。再審請求審では弁護団の要求、裁判所の強い勧告で、検察が隠していた多数の証拠が開示されていた。その中に再審決定につながる証拠があった▼


再審決定は弁護側の鑑定結果や検察側が開示した新証拠は、有罪の根拠になった関係者供述の信用性に疑問を生じさせる」とのべている。検察の責任はきわめて重い。(12月3日)

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