コラム−２０１２年１月２日
「猪苗代湖ズ」
大晦日のNHK紅白歌合戦、いつもは余り見ないのだが、昨年は福島県出身の4人がつくるバンド猪苗代湖ズ」が出るというので、見た。猪苗代湖ズは大霞災後、県内被災地を回り、県民を励ましている▼
猪苗代湖ズは「紅白」に16番目に登場。ギターの箭内道彦さん（郡山出身)が「あと何時間かで新しい年がやってきますげど、まだ何も終わってないんですよ。きょうは皆さんに福島のことを忘れてもらわないために、みんなで歌いにきました」と▼
歌ったのは、県内のテレビで連日流され、県民を勇気づけてきた応援ソング「I LOVE YOU & I NEED YOU ふくしま」。歌詞の終わりに「中通り、浜通り、会津」ときて「福島が好き」とある。声を震わせて歌った山口隆さん（会津若松出身)も演奏後、「福島はまだ全然終わっていない。福島はこれから新しい日々が始まる」と語った▼
「終わっていない」は、野田首相の原発事故「収束宣言に対する、福島県民の率直な気持ちをぶつけた言葉だと思った。(1月2日)