コラム−2012年1月24日
心細い防衛相
野田改造内閣で問責を受けた一川保夫氏に代わり、田中直紀氏が防衛楯に就仕した。自民党の石原幹事長は「田中氏が防衛問題のエキスパートという認識を私は持っていない…また素人で大丈夫なのか」と皮肉った。本稿も「改造内閣の弱点になりそうだ」と心配申し上げた▼
田中防衛相は15日のNHK番組で米軍普天間飛行場の県内移設のための埋め立て工事を「年内に着工できるかどうかが当面の手順になっている」と、年内に辺野古の埋め立てに踏み切る考えを示した▼
翌日の会見では「沖縄県の理解を得る必要が
あり、具体的な時期、目標を設定しているわけではないしと、前日の発言を撤回。埋め立ての前提となる「環境影響評価終了後のスケジュールが進んでいくということで言った」と釈明した▼
防衛相は23日、沖縄県庁を訪れて仲井真知事と会談したが、前日に宿泊のホテルで防衛省幹部と何度も応答要領を確認。知事との会談では応答要領を手放さず、文書を読み上げた。伊島島をイオウジマと言い間違う場面もあった。(1月24日)