コラム−2012年1月25日
原発の運転期間
政府は年初に原発の運転期間を原則40年に制限することを柱にした原子炉等規制法の改正方針を発表した。通常国会に改正案を提出する。細野原発担当相は「40年以上の運転はきわめてハードルが高くなった」とのべた▼
これまでは原子力安全・保安院が電力事業者に運転から30年を超えた原発の報告書を求め、安全性を確認して10年ごとに運転を認めてきた。原発の運転期間に明確な基準はなかった。今度の方針では40年を経過した原発は「寿命」を迎えることになる▼
と思ったら、17日に事務方が細野担当相の了承のうえで、40年廃炉の「例外として最長20年の延長を認める」と説明した。事務方というのは変だ。圧力がかかったのか。細野担当相は「外遊しているときで、皆さんに十分伝わらなかった」と釈明した▼
民主党は23日、改正案である原子力安全改革法案を党内に説明した。20年延長の例外規定について異論が相次ぎ、法案の了承は見送られ、迷走している。菅前首相が「個人的に」表明した脱原発は、さっぱり進まない。(1月25日)