コラム−2012年1月4日
強すぎる東洋大
正月恒例の箱根駅伝は今年が88回目、東洋大が完全優勝した。往路の5時問24分45秒は往路新記録だし、復路の5時間26分51秒も復路新記録、総合10時間51分36秒は従来の記録を8分以上縮める大会新だった。総合2位の駒沢大に9分2秒の大差をつげた▼
東洋大は区間記録でも区間最高が6、区間新が2。2区からトップに立ち、追いすがる早大を振り、ほとんど独走状態で他チームを圧倒した。見る側からすると、追いつ追われつ、抜きつ抜かれつのレースの方が面白い▼
5区の山登りを1年生から4年連続で走った東洋大の柏原龍二選手は大会前、「76分台をだす」と公言していた。トップでたすきを受け、そのまま力走して1時間16分39秒。4年連続の区間新を達成した。さすがは"“山の神”だ▼
柏原選手は地震と津波、原発事故で大きな被害を受けた福島県いわき市の出身。走り終わって古里への思いを語った。「僕が苦しいのは1時間ちょっと。福島の人に比べたら全然苦しくなかった」。復興に向かう県民を後押しした。(1月4月)