コラム−2月19日
マイナンバー
野球少年は好きなプロ選手の背番号を自分のユニフオームに縫い付ける。戦後しばらく一番人気があったのは弾丸ライナーの巨人・川上哲治選手の「16」。ホームラン王だった東映の大下弘選手の「3」などだった▼
政府は赤ちゃんからお年寄りまで、国民一人ひとりに背番号をつけようとしている。年金・医療・介護・保育はど社会保障の負担と給付の個人情報、税・所得情報などを国が一括して掌握するため、共通番号制度法案(マイナンバー法案)を閣議決定し、国会に提出した▼
番号は11桁、12桁という大きな数字で、野球選手の背番号とは違い、親しみもない。政府は「よりきめ細やかな社会保障給付の実現」「所得把握の精度の向上」というが、「きめ細やかな」とは給付の削減であり、「所得把握の精度」とは課税・徴収を強化することではないのか▼
金融機関から預貯金の情報、医療機関からは診察歴などが提供させられるというし、その個人情報が漏れたり、悪用されるなどプライバシーの侵害も心配。問題有りだ。(2月19日)