コラム−2月21日

多喜二の応援

普選初の総選挙で山本懸蔵のたたかいと小林多喜二の応援ぶりは、多喜二の小説『東倶知安行』に生き生きと描かれている。小説では山本懸蔵は島田正策、島正として登場する▼

懸自身も『北海道血戦記』を著した。「雪の野、北海道の天地と、馬橇(そり)は、トロイカは走る…労働者として生まれ、労働者として育ったわれは、病気や畳の上で死にたくない。ー労働者、農民、無産階級の要望の下に吹雪と氷の中でたたかって死ぬこそ、われらの本望…」▼

小説『東倶知安行』で、銀行員の吉川は島正の選挙事務所に応援に行く。首を恐れて裏方の仕事を手伝っていたが、倶知安での演説会では弁士が不足し、吉川は志願して倶知安に行った▼

倶知安に着くと演説会は東倶知安に変更になり、吹雪の中を馬橇で向かった。吉川は演壇に上がった。「選挙はお前達の台所の問題だ。台所と政治の関係がブルジョア連によって、如何に誤魔化されようが、たった一本の糸でつながっていることを分かりやすく知らせなければ」と思った。(2月21日)

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