コラム−2月27日

大飯を突破口に

関電(関西電力)高浜原発3号機が定期検査に入った。これで関電の11基の原発は全部停止した。全国54基の原発のうち、運転しているのは東電柏崎刈羽原発6号機と北海道電力泊原発3号機のみだ。それも4月末までに停止する▼

定期検査で停止中の関電大飯原発3・4号機について、原子力安全・保安院は再稼働の条件としているストレステスト(耐性評価)の一次評価を「妥当」とした。3月に原子力安全委員会の評価があり、それを再稼働の可否に結び付けるのは政府だ。首相、官房長官、経産相、原発担当相の4人で決める▼

菅前首相は「脱原発」を表明したが、野田首相は「原発の再稼働がなく有効な対策を講じなければ、この夏は1割の需給ギャップが生じる」と。枝野経産相は「原発稼働ゼロでも、電力使用制限令を発動せずに乗り切れる」といっていたのだが▼

藤村官房長官は「地元自治体にたいし、政府が前面に立って安全対策などを丁寧に説明し、理解を得るべく努力」すると。大飯を再稼働の突破口にする気だ。(2月27日)

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