コラム−2月6日
海底土の汚染
カレイは右、ヒラメは左。扁平な体の海の魚カレイ類、ヒラメ類を尻尾を手前にし、背びれを上に立ててみて、右側に目がついているのがカレイ類、左側に目がついているのがヒラメ類というわけ。例外がないわけではないが▼
いわき市久之浜漁港に揚がるカレイ類で、「マコ」と愛称されるマコガレイは煮てよし、焼いてよし、唐揚げはさらによし。海底で網を引く底引き漁の代表的な魚だ。ヒラメ、アンコウもとれる▼
水産庁は福島原発事故後、魚介類に含まれる放射性物質を調べているが、当初は海水が汚染され、海面近くに生息するコウナゴなどから放射性物質が検出された。汚染は次第に海底土やそこに生息する魚介類に移った。とくに原発南側の海域が深刻だ▼
研究者の話では放射性物質を取り込んだプランクトンをゴカイなど海底の生物が食べ、それを海底に生息する魚が餌とする食物連鎖が原因だ。セシウムは一定期間で魚の体外に排出きれるが、餌が汚染されている限り、海底魚の汚染は繰り返す。海底の除染は難しい。(2月6日)