コラム−2月7日
民間死者が最悪
アフガン戦争で2011年に死亡した民間人は3021人となった。前年比8l増で、2001年に米軍がタリバン政権にたいする軍事作戦を開始してから過去最悪だ。死者数は5年連続で増えている。国連アフガニスタン支援団(UNAMA)が明らかにした▼
反政府勢力の攻撃で死亡したのは2332人。このうち仕掛け爆弾の犠牲者は967人、自爆テロの死者は前年比8割増の450人だった。UNAMAは武装勢力による仕掛け爆弾攻撃や殺人が増加したほか、自爆テロの殺傷能力が拡大したことなどが主因と分析している▼
外国駐留軍を含む政府側勢力の攻撃で死亡した民間人は前年の427人から410人と、わずかに減った。このうち空爆による死者は181人で、前年比9l増加した。外国駐留軍による夜間急襲作戦はアフガン国民が反発しており、死者は63人で22l減った▼
パネッタ米国防長官は米軍の任務を2013年中に終結させ、アフガン軍への支援や訓練に切り換えるというが、治安の改善は進んでいない。(2月7日)