コラム−20124月5日
爆弾低気圧
3日から4日にかけて、全国的に大荒れの天気になった。4日夕方までに全国で4人が死亡、356人が重軽傷を負った。北海道から北陸の広い地域で強風が吹き、約40カ所で観測史上1位となる風速を記録。最大瞬間風速は佐渡市で43・5bだった▼
気象庁の予報は「急速に発達する低気圧の影響で西日本から北日本の広範囲で非常に強い風が吹く」と。日本気象協会の予報は特に24時問に中心気圧が24hPa(ヘクトパスカル)以上発達するものを「爆弾低気圧」といい、今回は40hPaの発達が見込まれると。実際は42hPaも低下した▼
1978年9月、ニューヨークに向けて大西洋を航行中のクイーン・エリザベス2世号が予期しない暴風と高波に襲われ、船体が損傷し乗客も被害を受けた。急速に60hPaも低下していた。この事故から「爆弾低気圧」と命名された▼
気象庁は「爆弾」は戦争用語、「爆弾低気圧」は気象用語しては不適切で、使用しないという。「春の嵐」では弱いし、もっとインパクトのある名前はないか。(4月5日)