コラム−20124月6日
「城の日」
会津若松生まれで城マニア。城のある地に行くと、必ず城跡を訪れる。きょうは「城の日」。日本には354万もの城館跡がある。多くは南北朝から戦国時代に築かれた。中世の城は土を切り盛りして空堀を造り、土塁を築いた防護施設だった▼
戦国時代の山城は戦いの際に立てこもる施設で、日常生活の場は山城の山麓に居館が構えられた。城館跡が多いのは戦いが日常化していたことを示し、中世は身構える時代だった。16世紀中頃から石積みや石垣が積極的に城郭施設に取け入れられた▼
信長の安土城によって日本の城は土の城か石の城に変わった。信長とその築城思想を受付継いだ秀吉の家臣たちが築いた「織豊系城郭」は統一政権のシンボルとして、防護施設から見せる城へと昇華した(山川出版杜『日本の城』)▼
全国の城郭研究者が選んだ日本の名城ベスト10は@大坂城A熊本城B江戸城C名古屋城D松山城E彦根城F姫路城G安土城H会津若松城I小田原城◎選定基準で重視されたのは「縄張」(城の設計プラン)だ。(4月6日)