コラム−20125月2日
バス事故の背景
群馬県藤岡市の関越自動車道上り線で29日早朝、高速バスが道路東側の防音壁に衝突した。乗員乗客46人のうち、乗客7人が死亡、39人が重軽傷を負った。金沢駅孟則日午後10時10分に発ち、29日朝に新宿駅、東京駅を経て浦安市のディズニーリゾートに到着予定だった▼
バスは千葉県印西市の貸切バス会社「陸援隊」が、旅行会社と契約して運行する旅行ツアーバスだった。運転手は1人体制で「居眠り運転をした」といっている▼
国交省の省令は貸切バスの運転手について、拘束時間を一日最大13時間とし、労使協定があれば16時間まで可能とした。運転時間は2日間で計18時間を超えてはならず、連続運転も4時間を超えてはならない。4時間ことに30分の休憩も義務づけた。今回の運転手に違反はなかったか▼
事故の背景に規制緩和がある。00年の道路運送法の改悪で、貸切バス事業への参入を免許制から届出制に、運賃も認可制から届出制にした。業者が急増し、激しい過当競争に。運転手は無理な運行を余儀なくされている。(5月2日)